あらすじ
インド屈指のエリート理系大学ICEを卒業して、久しぶりの再会を果たす男たちがいた。
だが、卒業後行方不明になってしまった自由人で天才肌のランチョー(アーミル・カーン)は現れなかった。
ひょんなことから、彼を探す長い旅がスタートするとともに、彼らが学生の頃の回想を交えながらミステリー調に物語は進んでいく。
勉強に友情、恋愛や進路の悩み、歌って、踊って…笑い泣ける作品となっている。
●ずっと観たかった作品
Twitterでフォローしてる大好きな方が、これを観てとても大絶賛していたことがきっかけだった。
その後も、この映画のことが話題に上がっていたり、予告動画をチェックしてみたら歌って踊って、まさにインド映画の魅力満載で楽しそうではないか。
観るタイミングや時期がなかなか合わなくて遅くなっちゃったけど、観たいときに観た方がいいからこれでいいのだ。
●自分にとって人生初のインド映画
歌って踊れる系のインド映画が、意外と私のツボにどストライクだったので、新たな「スキ」を発見した。
男子学生の青春映画だと思いきや、インドの学歴重視社会の実情や、学業不振を苦に学生が自殺している等の問題が物語に織り込まれていたので、色々考えさせられた。日本とあまり変わらないように思えた。
社会問題を含める内容だと重めになりがちだけど、ポップテイストに描かれた社会派の映画は、個人的にすごく新鮮でとても好印象だった。
●名シーンいろいろ
主人公であるランチョーの隠しきれない才能や異端児っぷりに、私は羨ましくてたまらなかった。「凡人は天才には敵わない」と現実を見せつけられたようで、私は思わず遠い目になってた。
ファランが言った「友人が1番になったら、人は最悪な気分になるものだ」というセリフに共感の嵐が吹き荒れた。
わかりみ深い……。結局、自分が1番可愛いのだと気づいた半面少し罪悪感を感じたし、後々ランチョーの過去が明らかになるにつれて、ただの天才ではなかったのだと知ることになった。さらに自分が恥ずかしくほんと情けなくなった。彼は才能を持て余すことなく、努力に努力を重ねて自分を成長させていったのだ。
あと、それぞれの家庭環境が垣間見えたりしたなかで、ファランが父親と対峙するシーンは感動した。
ファランの父親は息子にエンジニアになって欲しいと望んでいたから、親が子どもの選択を横取りしているの見ていてほんとイライラさせられた。
ランチョーの後押しをきっかけに、ファランは父親に反抗し、この時初めて自分の正直な気持ちを打ち明けた場面に、私は瞼がパンパンになるほど泣いた。
アダルトチルドレンのことを詳しく知る前だったら、こんなに感情移入しなかったかもしれない。
“Aal Izz Well”
「きっと、うまくいく」
「なんとかなる、なるようになるさ」
「ケセラセラ」
沖縄では「なんくるないさ〜」という言葉もある。
困難に立ち向かう時は、不安や恐れに苛まれて何も出来ずにしんどくなることが多い。そんな時は、彼ら3バカトリオのことを思い出そうと思う。
そうすると、不思議と楽観的になれるというか、前向きな気持ちがじんわり湧いてくる。
おまじないやお守りみたいに、自分を支えてくれる言葉を呪文みたいに唱えることで、不安が軽くなって、案外大丈夫かもしれないって思えたりする。
不安に思っていることや恐れていることは、実際に起こることは滅多にない。
だから、ビクビクしながらでも、不安を抱えながらでもいいから行動してみることだ。
そういや、誰かが「(ウッチャンナンチャンの)ナンチャンには先見の明がある」とツイートしていたけど、ほんとそうだなって思った 笑。
主演のアーミル・カーンが出演した作品、もっと観てみたい!
バーフバリも良いぞよいぞ〜(*'ω')