自分の育て直し始めました☆

アダルトチルドレン(AC)やHSP(Highly Sensitive Person)・トラウマ・共依存・森田療法などに興味あり。読書や絵、アニメ、動物が好き。このブログでは私のこれまでを綴ったり、日々のこと、頭の中を整理するためにアウトプットしたり、学んだことをシェアする場所にしたい。

映画『幸せなひとりぼっち』を観た感想

久しぶりに映画の話をするんだったら、おすすめしたい作品の中から1つ紹介していきます。

 

 

あらすじ

愛する妻を病気でなくして、さらに長年勤めてきた会社からクビと言われたオーヴェ。生きる気力を失い、自ら死を選ぼうとしていたその時、ある家族が隣の家に引っ越してきたことによってそれを断念します。隣人一家や色んな人達との交流を通して、少しずつ心を回復していく姿を描いたスウェーデンのコメディヒューマンドラマです。

 

消えたい私に寄り添ってくれた

幸せなひとりぼっちは2015年に公開されたもので、確か2年前に見たと思います。その頃抑うつ状態が強くて、色んな作品にどっぷり浸かりたくて観ていた映画のなかの1つでした。自殺とか、生き方とか、色々考えさせられる重いテーマを含んでいるので、泣かずにはいられない場面が多いけど、所々笑えるとこもあって、2時間があっという間に感じました。

 

色んな場面で涙を誘う

主人公オーヴェは、偏屈で頑固で気難しい感じなので、正直近寄り難いタイプのおじいさんだなぁというのが第一印象でした。生真面目すぎるが故に、ルールを守らない人には厳しく注意したり、常に怒りっぽくて口が悪いので、もう少し言い方があるのになぁって思いながら内心ヒヤヒヤしながら見てました。

 

そんななか、最愛の妻の墓の前で1人寂しげに語りかけるシーンがあります。彼が人知れず抱える深い孤独に思わず目頭が熱くなりました。

 

大切な人を失った時の喪失感、死別の辛さは、想像を絶するものだと感じます。

私自身、人との別れは経験してはいるものの大切な人が亡くなった経験がありません。だから余計に、死別の痛みや悲しみ、苦しみは計り知れないものがあるだろう。いずれはやってくるその日に、自分がどうなってしまうのか全くわからないし怖い…。本人にしかわからない悲しみがある、彼を見ていて色々思うのです。

 

死のうにも死ねない

オーヴェは作中に何度も死んでしまおうと様々な手段を試みますが、死のうとする時に限って外で何かが起きたり、誰かが訪ねてきたりして実行を阻まれます。あと、時折走馬灯みたいに過去のシーンが流れて、そこで初めて彼の人となりを形作った背景を知ることになります。

 

過去のシーンでは、彼の幼少期から現在に至るまでの辛かったことや苦い体験、楽しかったことや幸せな日々が流れていきます。今は亡き大好きな父親と彼の妻ソーニャがそこで登場します。妻役を演じる女優さんがとてもキレイで、笑顔が美しい素敵な方で惚れ惚れしました。彼らの運命的な出会いやデートの場面は、キュンキュンしながら見てました。

 

彼を愛さずにはいられない

ストーリーが進むうちに、オーヴェに対する見方がかなり変化しました。口が悪いから何かと誤解を与えやすい人ではあるけど、差別や偏見なく、どんな人に対しても真っ直ぐに接する一面があるということ。それに、彼は何度も人生をあきらめようとしてきたけど、そんな時でも困っている人を黙って見過ごせず、なんだかんだ言いながら助けたり世話を焼いたりしちゃう……私はそんな彼のことがだんだん愛しくなっていました。

 

上辺の優しさとかじゃなくて、本当の優しさや思いやりがある人って、彼みたいな人のことをいうのかなって思いました。

 

心をほぐしてくれた人

隣に引っ越してきたパルヴァネという女性が、なにかとオーヴェに対して遠慮なくズカズカと(良い意味で?)絡んでいくやりとりが面白かったです。初めは彼女を煙たがって煩わしく感じていたオーべだったけど、不器用ながら少しづつ彼女に心を許していきます。

そのなかである日、オーヴェがパルヴァネを珍しく鼓舞する台詞があって、それがものすごく彼らしさが滲み出ていて、とてもグッときて印象に残ってます。今そのシーンを見てもまた泣いてしまうんだろうな。

 

 

まとめ

しょっちゅう涙腺崩壊させられてたけど、映画を見終わった頃には、心がぽっとあったかくなるような違う感じの涙がこぼれていました。
「幸せなひとりぼっち」ってそういう意味だったんだって、ラストシーンを見ながらふと腑に落ちました。

 

今後の人生どうなるやらって、色々深く悩まされる時があります。本当に孤独になってしまった時に、手を差し伸べてくれたり、周りの人達を私はどれだけ大切に出来るかなって想像します。だいぶ時間が経ってからまた観たい映画です。